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邦画『喜劇 団体列車』

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四国・伊予和田駅の駅員である山川彦一（渥美清）は独身の30歳。山川は迷子の健二をあずかり、城のある処から来たという言葉を手がかりに宇和島へ向かい、母親の志村小百合先生（佐久間良子）に感謝されます。それがきっかけで山川は次第に小百合に惹かれていきます。

しかし山川は助役試験に落ち続け、嫁ももらえないのが母親（ミヤコ蝶々）の悩みのタネでした。彼女の策略で、ある駅長（笠智衆）の娘くに子（城野ゆき）と見合いさせられる山川だが、彼の心はすでに小百合のもとにありました。

助役試験を翌日にひかえたある日、先生のもとへ訪れた山川は、熱を出して倒れている健二を見つけて…。

評価：

『男はつらいよ』開始2年前の作品。『喜劇列車シリーズ』という存在を今回初めて知りました。しかも、渥美清主演で「東映」で3本公開されたあとは、作品権が松竹に売却され、主演もフランキー堺に変更されているとのこと。このような経過を辿るシリーズ物はちょっと特殊ではないでしょうか。

小沢昭一、ミヤコ蝶々、笠智衆と『男はつらいよ』に出演する面々が登場し、寅さんファンとしては嬉しい限り。渥美清演じる山川彦一は寅さんのキャラクターそっくり。佐久間良子はマドンナ的な位置付けで、これは『男はつらいよ』だなと感じます。

この頃の渥美清は若くて元気ではっちゃけてます。作中に登場する山川彦一の恋愛対象者を演じる佐久間良子と城野ゆきもとってもキレイ。

戦後の高度成長期にあたるこの時代はとても幸せな時期だったのではないかということが画面から伝わりました。

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鑑賞日：2015年9月