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洋画『フォーカス』

犯罪グループのリーダーであり自身も凄腕の詐欺師であるニッキーは、その大胆な手口で次々と大金を手にしていた。

そんなある日、彼は女詐欺師のジェスと出会う。ジェスはニッキーを騙そうと近づいたが、彼の詐欺のテクニックに魅了されてしまい、グループの一員となることを決意する。その後、ジェスはグループの一員として活動していくうちに、瞬く間に詐欺のテクニックを身につけていく。

一方ニッキーは、そんな彼女と行動を共にしていくうちに、次第に彼女と惹かれあっていくのを感じていた。ところがニッキーは、そんな関係を終わらせるべく、とある大きな仕事が終わった後、ジェスの前から姿を消してしまうのであった。

それから数年後、ニッキーは一世一代の大きな仕事を行うため、とあるモーターレースチームのオーナーに近づいていた。すると、そのオーナーの隣には美しくなったジェスの姿があった。ジェスの登場によりニッキーの計画は崩れ始め、そして彼女の真の目的が明らかになる…

Wikipediaより

評価：

詐欺師が活躍する映画は他にもあるが、この手の映画の醍醐味は観客も想像出来なかった、予想外の詐欺の手口にあります。その意味において、本作が仕掛けた詐欺の内容はちょっと物足りなかったなという印象でした。

特にラストが尻すぼみであり、もう少し大きなどんでん返しが用意されていてもよかったです。

テンポが良く、登場人物のキャラクターも個性的で悪くはありませんでしたが、疑問に思う箇所もいくつか。

序盤、複数の詐欺師がチームで人混みの中に入り、次々とスリを行うシーンがあります。

道行く人の財布や時計などをどんどん盗んでいくのですが、違和感が。さすがに、短期間にたくさんの人が財布や時計を盗まれれば、1人くらいは盗まれたことに気付くと思うのです。私だって、ポケットに入っている財布が取られればさすがに気が付きます。

気が付かない理由がしっかりと説明されていれば納得も出来ますが、それもないので、非現実的であると感じました。

また、アメフトの試合で「気になる人物の背番号を当てる」という賭けをするシーンがあります。100人以上いる中から、見事に的中させるのですが、その仕掛けがちょっと強引。看板などにその数字を刷り込ませ、潜在意識に植え付けるというものなのですが、無理くり感がありますね。

全編を通し、詐欺の仕掛けの説明について、この「無理くり感」を感じることが多々ありました。

主演のウィル・スミスはとてもその役柄にピッタリとして演技をしていて、とてもナチュラルでした。ヒロインのマーゴット・ロビーはちょっとクセのある顔立ちで好き嫌いが分かれそうです。

楽しむ分にはエンタメ映画としては及第点です。

鑑賞日：2015年11月